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日本国内・飲食物


・日本は輸入大国である

誰しもが知っている事実である。
日本は資源に乏しく、食物の大半は輸入によって賄わなければならない。

しかし最近、中国産の食物が問題になることが度々あり、
今まで「安いから…」の理由で中国産を買い続けてきた日本人も
少しは危機感を覚えたと思う。

しかし、そんな毒のような食物は、昔から日本に輸入されており、
それを日本人は食べ続けていたのだ。


  北朝鮮産アサリから貝毒検出 神戸などに出荷

  厚生労働省は十五日、北朝鮮産の生鮮用アサリから、規制値を超える
  まひ性貝毒が検出されたと発表。北朝鮮産二枚貝と加工品の輸入者に
  検査を義務付け、結果が出るまで通関手続きをさせないよう検査体制を強化した。

  厚労省監視安全課によると、規制値を超すアサリは神戸市の検査で見つかった。
  唐下水産(山口県宇部市)が輸入しており、山口県は同社に全量の回収と販売禁止を命じた。

  山口県宇部環境保健所によると、唐下水産は六日に北朝鮮からアサリ約二十七トンを輸入。
  同日、約七・八トンを宮城、福島、千葉、静岡、愛知、三重、岡山、愛媛県の十一業者に出荷した。
  一部は既に消費された。これまでに体調不良などの訴えはないという。

  神戸市生活衛生課によると、このうち一業者が九日、神戸市中央卸売市場に六十キロを出荷。
  十―十二日に神戸、加古川、三木、西宮の各市ですべて消費された。

  検出されたのは規制値の一グラム当たり四マウスユニット(MU)を超える四・七MUだが、
  人間の致死量は三千―五千MUとされている。同課は「無毒化はできないが、百個以上
  食べれば中毒症状が出るくらいの微量な数値で、健康への影響はない」としている。
  (2004.5.16付け神戸新聞から


これは覚えておられる方も多いのではないだろうか。
しかしながら神戸市生活衛生課の言い訳がまた凄い。
百個以上食べれば中毒症状が出るくらい。 健康への影響はない

だから騒ぐな、とでも言いたいのだろうか。

中国産と偽装をすることも多いのだが、中国産のアサリには、実は
下痢性貝毒が検出されている。中国産のアサリが一時期(本当に一時期)、輸入規制に
なったこともあるのは殆ど報道もされてないせいか、あまり知られていない。


  96年、中国産から下痢性貝毒が検出され、貝毒検査が義務づけられた。
  この業者は「検査の手間やコストを敬遠した中国側業者が北朝鮮から
  輸出証明書を買って、中国産を北朝鮮産として持ち込んだ。
  北朝鮮産が急増したのはこのため。しょせん、同じ海域で採れたもの。
  検査逃れは誰もが知っていた」と明かす。
  (okinawapapaのドタバタ闘魂日記から


中国産から北朝鮮産へ、そして北朝鮮産から中国産へ…。


  中国船籍の貨物船を利用して、経済制裁で輸入が禁止された
  北朝鮮産のアサリが輸入された疑いが強まったとして、下関海上保安署などは
  22日、外為法違反(無承認輸入)の疑いで貨物船のチャーター主である
  山陽小野田市の水産会社「藤遠貿易」など数カ所を家宅捜索、資料を押収した。

  昨年10月に政府が北朝鮮の全品目の輸入を禁止して以来、
  輸入業者への強制捜査は初めて。

  これまでの調べでは、貨物船はアサリとシジミを積んで今月8日に下関港に入港したが、
  立ち入り検査で韓国の港に立ち寄ったことが判明。海保は中国の港から下関港に直接
  入港したと虚偽の申告をしたとして、17日までに船長や船員計12人を国際航海船舶・
  国際港湾施設保安確保法違反(虚偽通報)の疑いで逮捕した。

  乗組員は調べに対し、北朝鮮の港でアサリなどを積み込んだと供述しているもようで、
  海保は藤遠貿易が、輸入した海産物の産地を偽装して販売しようとした疑いがあると
  みて、新たな捜索を実施した。

  藤遠貿易の関係者はこれまでの取材に「中国企業との合弁会社に中国産のアサリを発注した。
  北朝鮮産は頼んでいない」と説明している。
  (山口新聞ニュースダイジェストから

こちらのブログも詳しいので、是非一読をお勧めする。


しかしながら、アサリなどの魚介類の産地を明確にするのは非常に難しい。


  アサリ・ロンダリング

  水産業者や流通業者の間で使われていることばで、北朝鮮産のアサリを
  国産や中国産などと表示して販売すること。マネー・ロンダリングのアサリ版である。

  日本農林規格(JAS)法は食品などについての表示を義務づけており、
  魚や貝などの海産物は「名称」と「原産地」の表示義務がある。

  これまで下関港に水揚げされる北朝鮮産のアサリは年間約2万6500トンで
  全国の80%近くを占めていた。スーパーなどでこのアサリを販売するときには
  原産地として「北朝鮮産」と表示しなければならないが、実際には店頭で
  北朝鮮産と表示のあるアサリはほとんどみられない。
  北朝鮮産と表示されたアサリは、極端に売れ行きが落ちるからだ。

  北朝鮮から輸入されたアサリはいったん、日本の水産業者に買い上げられて、
  国内のアサリ産地の浜辺にまかれる。しばらくそのアサリが成長するのを
  待ってから回収して、国産アサリの表示にするのである。

  中国産を装うには、北朝鮮産のアサリを中国の業者に売り、
  中国の業者が日本に輸出するという方法が使われている。
  (Yahoo!辞書から


  北朝鮮などの輸入アサリが「国産」に変わる現場の一つがここだった。
  複数の輸入業者があっさり認めた。「(蓄養場に)入れて2〜3カ月たてば、
  地元産と表示していい。知事の免許を受けた区画だから」「数カ月入れれば、
  殻の色も味も変わる。有明で育ったことになる」

  (okinawapapaのドタバタ闘魂日記から


アサリとはまた別の話しになるが、2002年4月、中国産の貝について、東京都がこんな文書を出している。


  本年3月末に都内の飲食店においてSRSV(小型球形ウイルス)による
  食中毒が発生し、 3月28日にお知らせしたところです。  この事件の
  原因食品の調査の中で、中国産のウチムラサキ(俗称、おおあさり)が
  原因食品として疑われたことにより上記飲食店が当該品の自主検査を
  行ったところ、SRSV及び 麻ひ性貝毒を検出したとの報告が
  江戸川区江戸川保健所にありました。

  そこで、当該品の輸入業者が保管していたウチムラサキ26検体を都立衛生研究所に
  おいて検査した結果、2検体から規制値(1グラムあたり4.0MU(マウスユニット))を
  超える麻ひ性貝毒(1グラムあたり4.1MU及び4.4MU)を検出(資料)しました。

  このことから、当該輸入者に対し、回収及び保管中のものを移動させないよう
  指示するとともに、 都内に流通する中国産二枚貝について麻ひ性貝毒の汚染の
  有無について確認するため、下記のとおり緊急監視を実施しますのでお知らせします。

  (以下略)
  (報道発表資料から


・近隣諸国の「食」

そもそも、日本人は日本が世界有数の「清潔な国」であることを理解していない。
日本の安全、安心を他国にも簡単に求める。それが当然だと思っているのである。
しかしそれは大きな間違いである。


  工業用の炭の粉を使った冷麺が全国に出回ったという。食べること自体が恐ろしい世の中だ。
  食品医薬品安全庁が当局に告発した業者は食用として使うことのできない工業用の炭の粉を
  冷麺とマックッス(韓国のそば)の原料に混合して販売した。炭の粉の量がなんと5590キロにも
  なるというのだから多くの人達が「炭入り冷麺」を食べたことになる。

  こうした有害食品を食べても死ななかったことを幸いだと
  思わなければならない嘆かわしい国に私達は住んでいる。

  有害・不良食品の製造販売行為は国民の命を害する悪質な犯罪であるにも関わらず、
  根絶はおろか更に蔓延している傾向にある。今年の夏、鉛入りカニ・鉛フグ事件が
  起きた際、食品医薬品安全庁は「不良食品申告電話」を全国に開設し、
  「不正、不良食品中央取締り班」を発足させるなど、取締まりに乗り出したが、
  輸入食品をはじめ農薬だらけの野菜までが至る所に隠れていた問題を処理するには全く力不足だ。

  更に経済状況が悪くなり、不良・有害食品不法製造など民生犯罪が
  経済危機の時のように急増するのではないか心配だ。

  「鉛入りワタリガニ」、「水を飲ませたアンコウ」「硫酸入りごま油」、
  「農薬栽培大豆モヤシ」、「色を塗った魚」、「鉄の粉を混ぜた唐辛子」、
  「殺虫剤をかけた高麗人参」、「発がん物質を使ったムク(ソバ、ドングリなどの
  粉末をゼリー状に煮固めた食品)」など「殺人的な食品」が横行する実状は恐ろしいばかりだ。

  それだけでない。原産地や賞味期限をだます「詐欺」も蔓延している。

  輸入牛肉や農産物を韓国産牛肉や国産に変え、更には学校の給食に変質した
  食品を供給する例まで摘発されているのが実情だ。「実態を知っていれば
  食べられない」という言葉が実感できる昨今の世相だ。

  こうした行為は一言で韓国社会全般に広まった「モラルハザード」に起因する。
  至る所で不法融資と収賄事件が発生するなど、国内政治が揺れ、日用食品にまで
  有害物質を混入する破廉恥なモラルハザードが作用している。このままだと韓国の
  食べ物全てが、食べ物ではなく毒薬になるかもしれない。政治が民生を優先し、
  行政を確立することが急務だが、「良心不良」が蔓延する世態はどう正すべきか分からない。

  政府は国民が安心して食べられるよう、行政力を集めて検査と取締まりを徹底し、
  有害・不良食品を製造・流通させた悪徳業者には最高の重罰を加え、根元を
  断つべきである。消費者もそのまま被害を被るのではなく、腕をまくって乗り出すべきだ。

  食品問題一つ安心させることのできない政権と行政当局が気を引き締めるよう
  生存権を守るべきだ。市民運動はこうした時に必要なのだ。
  (朝鮮日報2000年11月16日付から


  中国産エビ類から使用禁止の抗菌剤、禁輸に

  台湾の行政院衛生署は中国大陸から輸入した5種類のエビ類から
  台湾で使用が禁止されている抗菌剤「ニトロフラゾン」が検出されたとして
  22日から禁輸とした。1日付で多維新聞が伝えた。

  米国で中国産水産物の品質に懸念が広がっていることを受けて同署は
  検査体制を強化した。この結果、7月末から8月中旬にかけて輸入した
  5種類のエビ類から1.1−30ppbの「ニトロフラゾン」が検出されたという。
  (中国情報局サーチナ2007年9月3日付記事から


ちなみに、韓国と中国ではこんなキムチ合戦も起こった。


  中国産キムチから寄生虫卵 緊急回収・廃棄命令

  保健福祉部はインターネットで販売される中国産の輸入キムチ9つの製品から、
  生きた寄生虫卵が検出され、当該の製品を緊急回収し、廃棄するよう指示すると
  ともに、リコール命令を発動すると21日明らかにした。

  これに先立ち、食品医薬品安全庁は今月10日からキムチなど需要の多い
  9つの製品に対する重金属、残留農薬、色素など危害物質に対する集中検査を
  実施しており、寄生虫卵もこの検査の過程で発見された。

  今回検査した製品はインターネットで販売される中国産キムチ16個の製品と、
  国産キムチ18製品で、国産キムチは8個製品まで検査が進んでいる現在まで、
  危害物質は検出されなかった。

  中国産キムチからこれら寄生虫卵が検出されたのは、中国国内の農場などで
  人糞を肥料として使用する過程でキムチが寄生虫に汚染されたものと推定されている。

  これら寄生虫に感染した場合、おう吐と腹痛、消化不良などを誘発する。
  (朝鮮日報2005年10月21日付記事から


  キムチなど韓国産10品目から寄生虫卵、輸入停止へ

  中国国家品質監督検験検疫総局(AQSIQ、質検総局)は31日、
  韓国産キムチ製品など10品目から寄生虫卵が検出されたとして、
  同10品目の輸入を停止するとともに、韓国から輸入される同類製品に
  対する検査を強化することを発表した。中国の国営テレビ、中国中央電視台(CCTV)が伝えた。

  寄生虫卵が検出されたのは、キムチ製品7品目、とうがらし製品2品目、焼肉用調味料1品目。
  質検総局は、これら10品目および関連製品の輸入を即日禁止するとともに、各地の
  出入境検験検疫局に対して、韓国から輸入される同類製品の検査を強化し、不合格製品の
  輸入を差止めるなどの処理にあたるよう求めた。

  また、すでに市場に出回っている不合格製品の回収作業の徹底を呼びかけるほか、
  消費者に対して韓国産の同類製品の購入は慎重に行うよう注意を促した。
  (中国情報局サーチナ2005年11月1日付記事から


どっちもどっちだとは思うが、中国はこのように、自国に不利な報道が
他国でなされた途端、その仕返し報道のようなことを大々的に行う。
例えば日本で中国人不法入国者の犯罪率が高いという報道がなされた途端、
反日デモが起こったり、中国のウナギ問題を報道した途端、日本の水産物から
毒性が発見されたと報道したり…。


  日本の水産物から寄生虫、中国政府が検査強化を指示

  国家品質監督検験検疫総局(質検総局)は17日、日本から輸入した
  冷凍のマアジとマダイから寄生虫の「アニサキス」が相次いで見つかったため
  検査を強化するよう関係方面に指示した。

  また韓国から輸入した冷凍イカでも基準を超えるカドミウムが検出されたため、
  検査の強化を指示した。20日付で新京報が伝えた。
  (中国情報局サーチナ2007年7月20日付記事から


日本が輸出している食品が全て安全とは確かに限らないが、
中国のこの素晴らしきタイムリーなネガティブ報道は本当に毎回のことなので
全く信用するに値しない。つまりはお国柄が出ているということか。


  輸入牛肉には金属粉が混入 問題のギョーザ製造元

  中国製ギョーザ中毒事件で、製造元の中国・河北省の「天洋食品」から輸入した
  煮沸牛肉に昨年11月、金属粉が混入しているのが見つかっていたことが31日、
  輸入元の食品総合商社「東海澱粉」(静岡市)の話で分かった。

  東海澱粉は混入が判明した昨年11月上旬以降、輸入をやめている。

  東海澱粉によると、混入していた金属粉は鉄とクロム、アルミの合金。
  肉眼で確認できたが、微量だったという。牛肉は三重県桑名市の食品メーカーに納入。
  食品メーカーが牛肉をレトルト食品に加工する前の磁石の検査で見つけた。

  東海澱粉の社員が天洋食品に出向いて調査したところ、工場で
  使われているひしゃくと、金属粉の成分比率が同じだったという。

  食品メーカーは牛肉を使ったレトルト食品の生産を中止。
  すでに卸した商品の扱いについて小売店と協議しているという。
  (MSN産経ニュース2008年1月31日付記事から


やはり輸入元の大半が中国である限り、危険性はついてまわってしまうのだろう。
今思い出したのだが、米国産の牛肉がBSE問題で輸入できなくなったとき、
高くなってもいいから国産の牛肉を使えと言い続けてきたなぁ…そういえば。

あの問題を「解決」し、真っ先に牛丼を再開したのは松屋だった。


  松屋、「牛めし」販売を13日から再開 中国産肉を使用

  牛丼チェーン大手の松屋フーズは13日午前11時から、全国約640店で
  「牛めし」の販売を再開する。米国産牛肉の禁輸に伴う牛丼販売停止後、
  期間・数量限定で販売したことはあるが、今回は期間を限定しない本格的な「復活」。
  価格は並盛り390円で、販売停止前より100円高い。

  大手チェーンでは初めて中国産牛肉を使う。中国産牛肉は生肉での輸入が
  禁止されているが、山東省や河北省で穀物肥育した牛肉を現地で加熱処理後に
  冷凍して輸入。中国産を8割ほど使い、国産牛や豪州産とブレンドして調理するという。

  松屋は今期、既存店売上高が前年を10%前後割り込む月が続いており、
  牛丼の販売再開で巻き返しを図る。米国産牛肉の輸入が再開されても、
  米国産と併用しながら段階的に切り替えていくことを検討している。

  「すき家」を運営するゼンショーは9月中旬から豪州産牛肉を使った牛丼の
  販売を再開した。一方、最大手の吉野家ディー・アンド・シーは「当面、米国産
  以外の牛肉で牛丼を提供するつもりは全くない」(安部修仁社長)という。
  (asahi.com2004年10月8日付記事から


2006年には松屋もオーストラリア産を使い始め、現在では米国産・カナダ産を使っているようだが、
中国産の牛肉を使い出した当初、私はまったく松屋には行かなくなった。怖かったからだ。

しかしながら、何故こんなにも日本ではこういった問題が数多く出てくるのだろうか。
答えはすぐに出てくるだろう。

日本人の食に対する意識が低いからだ。

確かに外で働いている人々は疲れもあるし、時間がないのもあるだろう。
また余計な出費を減らしたい、という金銭面の問題もあるだろう。

しかし、自分が摂取するものに時間を惜しんだり、金を惜しんだりした結果が
今の日本人を直撃する輸入食材や惣菜、冷凍食品の危険性ではないだろうか。

手間暇と金を惜しまず、国産品を使用し、きちんとした食生活を送っていれば
最近話題になっている毒ギョーザなんて口にしなかったのではないだろうか。

…とは言え、私もそんな行動など出来ていないのが現実。
結局は危険な食材を輸出した国、輸入を許した国、それを使用した業者が一番悪いのだろうが、
食に関しては私も含め、今一度日本人に考えて頂きたいことだと思う。
もちろん、産地や賞味期限を偽装するような低レベルな業者など、論外だが。
Yahoo!ニュース 食品の偽装表示・不正表示

ちなみにこちらの「Yahoo!知恵袋」を一読してほしい。
私はこれを読んで改めて考えさせられた。

最後に、一番身近な弁当である「コンビニ弁当」について見てみよう。


  世界から流れ込む輸入食材のはけ口…
  検証 コンビニ弁当

  「こんなお弁当は私は食べませんね」「おいしそうに見えても、自分では買いたくないねぇ」。
  便利で手軽なコンビニ弁当。ところが弁当工場のパート労働者やコンビニ店オーナーから
  こんな言葉が飛び出してきます。スーパーに並ぶ外国産の農産物もさることながら、実は
  もっと素性のわからないものを食べさせられているのが加工食品や外食産業。

  売っている人が「食べたくない」というコンビニ弁当はどうやって、何から作られているのでしょうか?

  食品の“素性”従業員知らず

  「おふくろのごはん 栗ごはんと肉じゃが」「秋の味覚満載 しめじご飯弁当」――
  おいしそうなネーミングのコンビニ弁当の数々。

  食材はどこから来るのでしょうか? それは工場の従業員にもコンビニのオーナーにもわかりません。

  ほとんどの具材は調理済みで、ビニール袋に詰められて、冷凍で弁当工場に届くからです。
  工場では解凍して容器に詰めるだけ。最後の加熱をするものもありますが、素材はすべて
  加工・半加工済み、カット済みの「袋の味」ばかりです。

  ダイエー系列のコンビニチェーン「ローソン」千駄ヶ谷店のオーナー、中村佳央さんは
  「食材調達をどこからするのか知っているのはたぶんコンビニ本部だけでしょう。
  ローソンの株主は丸紅、三菱商事ですから、当然、かれらが輸入農産物を手配しているはず」と言います。

  大手コンビニ大手商社の系列

  もともと大手コンビニチェーンは、大商社やスーパーなどの系列企業。大商社は開発輸入が本業です。
  現に丸紅、三菱をはじめすべての大商社が中国や東南アジアに食品加工の合弁企業を作っています。

  和菜から洋菜まで、輸入しないものがないというぐらい、日本の大商社は世界から
  野菜や食材を買い集めています。「一年三百六十五日、いつでも旬」。北から南まで
  世界中のリレー出荷体制で日本に押し寄せる野菜。その最大のはけ口がコンビニ弁当や
  外食であることは疑いありません。

  (中略)

  具材、容器も消毒シュッ!

  空容器にシュッシュッ、袋から出した具材にも、具材をのせるバットにも、
  詰め終わってフタを閉める前にもシュッシュッ…。

  「とにかく何にでも消毒のスプレーをするんですよ」と言うのは、売店などで
  売っている弁当の大規模工場でパートをしてきた有馬フタバさん。
  従業員の手袋も長靴も消毒、工場の設備もすべて消毒。「詰めるときに
  あれだけ消毒するのだから、当然、加工のときにもシュッシュッでしょう」と有馬さん。

  安全や健康より儲け優先

  コンビニ弁当は「消費者の安全や健康より、工場や会社がいかに
  もうけるかという姿勢が見え見え」と言います。ローソンオーナーの
  中村さんも「もっとも怖いのは食中毒ですから、保存料や消毒剤は
  避けられないと思います。年間三百六十種類もの弁当が売り出されますが、
  おいしさのために味はどうしても濃くなります」と言います。

  「コンビニ弁当は発ガン性や変異原性のある添加物の“デパート”。
  中には二十種類以上使われている弁当もあります。脂質とタンパク質も
  異常に多く、原材料も原産地も不明。こんなものを食べ続けたら、病気に
  なってしまう」(石黒昌孝・農民連食品分析センター所長)。

  長く食べたら病気になる…

  現に某大手コンビニチェーンの商品開発部の責任者が「食べる身になって考えるように」との
  “業務命令”で二年間、コンビニ弁当生活を続けさせられ、「こんなものを食べ続けていたのでは
  病気になる」と漏らしたというコンビニ弁当。

  忙しさのなかで、コンビニ弁当を余儀なくさせられているのが実態ですが、
  「これでいいのか」――しっかり考えたいものです。
  (後略)

検証 コンビニ弁当から


やはり、少しは身体のことも考えたいものである。


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